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「ネガティブは、人生における絶対悪?必要悪?」

数回に渡り、ポジティブ感情や幸福度の好影響について、お伝えしてきました。

(以前のブログ:

・「幸福度は、本当にパフォーマンスに好影響を与えるのか?」https://nuworks.jp/ja/2019/06/03/positivepsychology2/

・「幸福度の高さ・ポジティブ感情が、ビジネスに不可欠な理由」https://nuworks.jp/ja/2019/06/17/positivepsychology-performance 

 

 

しかし、皆さんもご存じのとおり、私達は「ポジティブな感情・側面」「ネガティブな感情・側面」の両方を持ち合わせています。

悪しきモノと捉えられがちな「ネガティブ」は、全く無いことが望ましいのでしょうか。「ポジティブ」だけを追い求めれば、私達は繁栄していけるのでしょうか。

 

 

 

 

それらを考えるきっかけとして、“100%ポジティブで過ごす朝”を見てみましょう。

 

 

 

朝、目を覚ます。カーテンを開け、天気予報をチェックする。

降水確率は40%。「晴れる可能性は60%あるのね。私は晴れ女で雨に降られることは少ないから、傘を持たなくても大丈夫!」

 

天気予報と同時に、電車の運行情報が目に入る。車両トラブルで、とある線が運転見合わせをしているらしい。

「止まっている線は、私が使う線と隣り合っているから、トラブルのときは影響を受けるのよね。とはいえ、家を出るのは1時間後だし、平常運転になっているはず!」

 

天気予報の次は、つい最近起こった痛ましい事件のニュースだ。

「また事件に関する新たなことが分かったのね。これだけ調べられる警察やマスコミって、すごい。それに空撮だと、とてもよく見えるのね。」

 

ふと、今朝は9時から会議があることを思い出す。さらに上司から、プレゼン内容を事前に知らせてほしいと言われていたのだが、まだ何も伝えていなかった。

「今朝の内容は言っていないけれど、前回のプレゼンが成功したから、今回も上手くいくに決まっている!」

 

そして、いつもと同じ時間に、会社へと向かった。

 

 

いかがでしょうか。

書いた私だけでなく、みなさんも少なからず違和感を持ったのではないでしょうか。

 

多少大袈裟だと感じられるかもしれませんが、100%ポジティブ=良い側面しか見ないということは、このような思考・選択をすることだと言えます。

ひいては、“現実”を見失いかねません。

 

もし、雨が降る可能性を心配したら。

もし、遅延の影響が波及し、自身の通勤にも関わることを不安に思ったら。

もし、痛ましい事件を悲しみ、身の回りに起きることに恐れを感じたら。

もし、会議に向かう準備が足りないことを焦り、緊張したら。

 

雨で濡れないよう傘を持ち、就業時間や会議に遅れないために出発時間を早め、事件や事故に遭うことなく過ごせている今に感謝し、早めの出勤により、いま一度プレゼンの最終準備を行う。

 

このような行動も、選択できるはずです。

 

心配・不安・悲しみ・恐れ・焦り…。これらを含め、ネガティブ感情を疎む必要はありません。ネガティブ感情に、目をつむる必要もありません。

さらに、今回のタイトルにあるように、“ネガティブ=悪“と捉える必要もありません。

 

それら、ネガティブな感情や状態である自身に気づき、その現状を正確に認識できたとき、私達が選択する行動は、より最善に近づくことができるのです。

 

 

さらに、「ポジティブとネガティブ」に上手く付き合い、私達が最善の行動や繁栄をするためには、重要な転換点(ティッピング・ポイント)があります。

ネガティブとポジティブが現れる、比率が重要なのです。

 

その転換点については、次回の記事でお伝えしましょう。

 

 

ポジティブ心理学認定プラクショナー/公式ファシリテーター2019

溝上 真璃